top of page
VOCOLAB

​ADPコース

Artist Development Program  Course

才能を加速。アーティストを総合プロデュースする55分。

ClipCoach コース

Clip Coach  Course

思考を研ぎ澄ます。場所を選ばない動画フィードバック。

​スタンダードコース

Standrd Course

賢く、軽やかに。自分を声を整える45分の基礎習慣。

VOCOLAB

© 2025 VOCOLAB / ALCMST LLC|中目黒・目黒

歌ってみたのMixやり方完全ガイド|初心者が陥る2つの失敗と解決法

  • 5月5日
  • 読了時間: 6分

歌ってみたのMix、なぜうまくいかないのか?


歌ってみたに挑戦したけど、仕上がりが「なんか違う」「プロっぽくならない」と感じたことはありませんか?

実は、多くの初心者が同じ2つの失敗を繰り返しています。エフェクトの種類を増やすことや、複雑なプラグインを使うことが良いMixだと思い込んでしまうのです。


でも、本当に良いMixはシンプルです。


この記事では、歌ってみたのMixの基本手順から、初心者が陥りがちな失敗、そしてプロの現場でも使われるシンプルなアプローチまでを解説します。


歌ってみたMixに必要なもの

まずは基本的な環境を整えましょう。

  • DAW:GarageBand(無料)、Logic Pro、Cubase、Studio Oneなど

  • プラグイン:DAW付属のもので十分。最初から有料プラグインは不要

  • 録音済みのボーカルデータ(できるだけ無音部分にノイズが少ないもの)

環境が整ったら、次のステップに進みましょう。


基本的なMixの手順

Step 1:オーディオの整理

録音したボーカルデータを読み込み、不要なノイズや無音部分をカット。ブレスをどこまで残すかはアーティストの表現方針によって変わりますが、邪魔に感じるものは調整しましょう。


Step 2:ピッチ・タイミング補正

音程やリズムのズレを補正します。ただし、補正しすぎると歌の人間らしさが失われるので注意。あくまで「気になるところだけ」を直すのが原則です。

Step 3:エフェクトチェーンの構築


ここが最も重要なポイントです。次のセクションで詳しく解説します。

Step 4:オケとのバランス調整


ボーカルの音量をオケに合わせて整えます。ボーカルが埋もれず、かつ浮きすぎないポイントを探しましょう。


プロが教えるシンプルチェーン:ディエッサー→コンプ→EQ

多くの初心者は「プラグインを重ねるほど良くなる」と思いがちですが、それは誤解です。

VOCOLABの講師がおすすめするチェーンはシンプルな3つです。


1. ディエッサー(De-esser)

まず最初にディエッサーを挿します。「サ行」や「シ」「チ」などの歯擦音(しさつ音)が耳に刺さる問題を解決するエフェクトです。

ディエッサーを先に挿す理由は、後段のコンプレッサーが歯擦音に過剰反応するのを防ぐためです。歯擦音はピークが高く出やすいため、コンプの後に入れると処理が追いつかないことがあります。


2. コンプレッサー(Compressor)

次にコンプレッサーで音量のダイナミクスを整えます。

ここで重要なのは「かけすぎない」こと。コンプの役割はあくまで音量の「山」を少し抑えて、全体を聴きやすくすることです。

アタックは遅めに設定し、歌い始めの子音感を残しましょう。リダクションは3〜6dB程度が目安です。


3. EQ(イコライザー)

最後にEQで音のキャラクターを整えます。

コンプの後にEQを挿す理由は、コンプで音が変化した後の状態に対して補正をかけるためです。コンプ前にEQを入れると、意図しない周波数がコンプの動作に影響することがあります。

低域のもたつきをカット、中域の抜けを調整、高域の艶を少し足すというシンプルな操作で多くの場合は十分です。


なぜシンプルなチェーンで十分なのか?SSLとNEVEの考え方から学ぶ

「もっとプラグインを重ねた方が良くなるのでは?」と思うかもしれません。でも、プロの現場では逆の発想が主流です。


SSL・NEVEというコンソールの存在

レコーディングスタジオで長年使われてきたSSL(Solid State Logic)やNEVE(Neve Electronics)のアナログコンソールを知っていますか?

グラミー賞受賞作品や世界的なヒット曲の多くが、これらのコンソールでMixされています。

これらのコンソールの基本的な構造は非常にシンプルです。各チャンネルに備わっているのは主にEQとダイナミクス処理のみ。それでも、音楽史に残る名盤が生み出されてきました。


コンソールベースのMixが「理にかなっている」理由

SSL・NEVEのアナログコンソールが優れているのは、回路を通ることで生まれる自然なサチュレーション(倍音の付加)とトランジェントの処理にあります。


デジタルで同じことをやろうとすると、多くのプラグインを重ねて「アナログっぽさ」を再現しようとしがちです。でも、これが問題の根本です。


プラグインを重ねるほど、位相のズレ・レイテンシーの蓄積・音の劣化が起きやすくなります。結果として、素材の良さが失われていくのです。


コンソールベースの発想とは、「少ない処理で素材の良さを最大限に引き出す」こと。ディエッサー→コンプ→EQというシンプルなチェーンは、まさにこの哲学に基づいています。

良い声の録音があれば、エフェクトは最小限で十分。Mixとは「足す」作業ではなく、「素材を活かす」作業なのです。


初心者が陥りがちな2つの失敗

失敗①:コンプレッサーを掛けすぎて歌の魅力が消える

コンプレッサーは確かに便利なエフェクトですが、掛けすぎると致命的な問題が起きます。

歌のダイナミクス(抑揚)が消えるのです。


サビで力強く歌った部分も、Aメロで囁くように歌った部分も、同じ音量に圧縮されてしまう。すると、せっかく感情を込めて歌ったニュアンスが全て失われます。

聴いている人が「なんか平坦だな」「感情が伝わってこない」と感じる原因の多くが、コンプの掛けすぎです。


解決策: リダクションメーターを見ながら、最大でも6〜8dBに留めましょう。歌いながら音量のバラつきが気になる場合は、コンプより先にオートメーション(手動の音量調整)で対処するのが正解です。


失敗②:空間系エフェクトに頼りすぎてボーカルがぼやける

リバーブやディレイなどの空間系エフェクトは、歌に奥行きや広がりを加える素晴らしいツールです。しかし、使いすぎるとボーカルが「ぼやけた」印象になります。

特に多いのが、リバーブを深くかけすぎてボーカルがオケの中に埋もれるパターンです。「なんかプロっぽい雰囲気になった気がする」と思いがちですが、実際には聴きにくいMixになっていることがほとんどです。


解決策: 空間系はセンドリターンで使い、ドライ(原音)とウェット(エフェクト音)のバランスを意識しましょう。ボーカルはあくまで「前」にいる存在。リバーブはその後ろに広がるイメージで、薄めにかけるのが基本です。


まとめ:良いMixはシンプルさから生まれる

歌ってみたのMixで大切なことをまとめます。

  • チェーンはディエッサー→コンプ→EQのシンプルな3つで十分

  • コンプは「かけすぎない」。歌のダイナミクスを守ることが最優先

  • 空間系は薄めに。ボーカルは常に「前」に立たせる

  • SSL・NEVEの発想を参考に「素材を活かす」Mixを目指す


プラグインの数や種類よりも、一つひとつのエフェクトを正しく理解して使うことが、良いMixへの近道です。


VOCOLABのMixレッスンで学べること

VOCOLABでは、ボーカルレッスンだけでなくDTM・Mixのレッスンも提供しています。

「歌ってみたをもっとクオリティアップしたい」「自分でMixできるようになりたい」という方に向けて、現役プロ講師が一人ひとりの課題に合わせて指導します。


まずは無料体験レッスンからお気軽にどうぞ。



この記事はVOCOLAB代表・NATS認定講師 Hayatoが監修しています。


console

bottom of page